TOPICS-食の安全、食と健康(1)

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大豆イソフラボン サプリは30mgまで

 骨粗しょう症やガンなどの予防効果があるとして人気のある「大豆イソフラボン」について、食事以外のサプリメント(健康補助食品)などで摂取する場合の安全基準を検討していた食品安全委員会の専門調査会は12日、一日の摂取量の目安を30mgとすることで大筋合意した。
 30mgは、ほぼ豆腐半丁分(約150g)に含まれる量に相当する。イソフラボンは、化学構造が女性ホルモンのエストロゲンと似ているため、加齢によるエストロゲンの分泌量減少で進む骨粗しょう症などの予防に効果があるとされる一方、過剰摂取すると逆に発ガンの危険性を高めるとの研究結果もある。
 調査会は昨年、イソフラボンを強化した錠剤などが特定保健用食品に申請されたのを契機に安全性評価に着手。閉経前の女性にイソフラボンを投与して血液中のエストロゲン濃度や内分泌機能への影響を調べたデータなどから、食事以外の上乗せ分として30mgを有効性と安全性の両方を満たす値と定めた。
 一方、国民の大半が日常の食生活で摂取しているイソフラボンは一日70mg以下で、この範囲では明らかな健康被害は出ていないとして安全に摂取できる総量を70〜75mgと推定。平均的な食事では、豆腐や納豆などの食品から一日16〜22mg摂取していることから、サプリメントなどでさらに30mgを摂取しても、安全な量を超えないとした。


米牛肉輸入を再開

 牛海綿状脳症(BSE)の発生で03年から停止している米国とカナダ産牛肉の輸入について、政府は12日、再開を正式決定した。日本の決定を受け、米国とカナダ政府はただちに日本向け輸出を希望している牛肉処理施設の認証手続きに着手。認可された施設から順次、輸出を再開する。クリスマス前後には空輸で「第一号」の牛肉が届く見通しだが、流通が本格化するのは年明け以降になる。
 BSEの発生で、米国産牛肉は003年12月から、カナダ産牛肉は03年5月から輸入が止まっている。輸入再開が決まったのは、BSEの原因物質が蓄積しやすい脳など「特定危険部位」を取り除いた生後20ヶ月以下の牛肉。政府は先週末、輸入再開する牛肉の条件や詳細な輸入手続きを米国、カナダ政府に提示した。12日までに両国政府から「提示条件を受け入れる」との回答を受け取ったことで、再開を正式に決めた。

 外食・流通の米国産牛肉輸入解禁への対応
 政府が12日、米国産牛肉の輸入を解禁したのを受け、牛丼の吉野家ディー・アンド・シーなど外食産業が販売再開の準備に入った。大手スーパーなどは「安全・安心を第一にする消費者がどう受け止めるかが最大の問題」(イトーヨーカ堂)としており、慎重姿勢が目立っている。


吉野家ディー・
アンド・シー
2ヶ月程度で販売再開。ただし期間などを限定する。
松屋フーズ 慎重に検討する。牛めしは中国産でまかなう。
ゼンショー(すき家) まだ安心して提供できる段階ではない。牛丼用は豪州産。
牛タン(仙台) 仕入れ量や価格が気になるがゼロよりよい。少しでも輸入量
を増やしてほしい。



イトーヨーカ堂 当面、再開の考えはない。
イオン 当面、様子を見たい。
ダイエー 消費者の意見を聞き、安全性を見極めたい。
西 友 急いで再開する考えはない。
ユニー 販売再開のめどはたっていない。


松阪屋 テナントが積極的に販売するとも考えにくい。
高島屋 これまで販売していないし、今後も取り扱う予定はない。
 


温州ミカンは酒飲みの見方

        「一日3〜4個」肝機能数値良く
温州ミカンをたくさん食べると、肝臓病や動脈硬化になりにくいというデータを果樹研究所(本部茨城県つくば市)が発表した。ミカンの産地、静岡県三ケ日町の住民約900人を対象に、町などと合同で003年度に行った疫学調査で、温州ミカンの成分の血中濃度が高いほど肝機能の数値が良く、動脈硬化のリスクも低いと出た。
 温州ミカンにはβ(ベータ)−クリプトキサンチンと呼ばれる成分が豊富に含まれ、たくさん食べる人ほどその血中濃度が高くなる。同研究所によると、毎日ビール大瓶1本以上の酒を飲む男性111人について、温州ミカンを食べる量が「1日1個以下」に相当する濃度の人は、アルコール性肝障害の指標となるγ(ガンマー)−GTPの平均値が58.9だったのに対し、「1日3〜4個」だと33と低かった。
 また、成分の血中濃度の高い人は、高血糖であっても、肝機能の数値が正常と変わらないレベルだった。動脈硬化を起こすリスクも、濃度の低い人の2分の1程度だったという。2013年度までかけて追跡調査を行う。
β−クリプトキサンチンは、柑橘類に豊富な植物色素で、温州ミカンにはオレンジの10倍含まれるという。


特定保健用食品の安全性・有効性情報

 国立健康・栄養研究所は4月30日までに、健康食品の中で一定の科学的根拠があると国が認めた「特定保健用食品」について、効果的な食べ方や実験データなどを製品毎にまとめ、HPに掲載した。
特定保健用食品は3月末現在、493品目が許可・認証されているが、商品は「血圧が高めの方に」、「体脂肪が気になる方に」など簡単な表示だけのため、どういう作用が起こるのか専門家でも分かりにくいと指摘されていた。
メーカーが用意したデータを同研究所が指導した上で掲載。商品名、写真、連絡先、一日の摂取目安量のほか、作用・効果の分析方法、動物・ヒト実験結果といった専門的な内容も含み、184品目が閲覧可能だ。→特定保健用食品の安全性・有効性情報(国立健康・栄養研究所)


加賀野菜 金時草 ガンに効く

 加賀野菜の金時草が、ガンや高血圧、コレストレールの抑制に効果を発揮することが、石川県工業試験場などの研究で分かった。金時草は、金沢の地物野菜で茹でるとヌメリ気があり、酢の物などに使われ、昔から体によいと言われていた。今回の研究の結果、γ−アミノ酪酸(GABA)を多く含むほか、活性酸素の分解力も高く、動物実験で実証された。へた紫ナスも肝機能保護などに効果を示し、同試験場では加賀野菜を生かした商品開発に役立てる。
この結果、金時草には血圧・血糖値の上昇抑制や肝機能改善などの機能を持つGABAが最も多く含まれ、ガン予防につながる抗変異原性も目安とされる80%を上回った。ガン細胞を移植したラットに金時草の粉末を与えたところ、与えないラットより腫瘍の大きさが三分の二程度に抑えられた。また、金時草から抽出した茶などを与えたラットは、与えないラットより三割ほど総コレストロール量を抑制できた。生活習慣病の原因となる活性酸素の分解力は九品目で確認され、特にへた紫ナスは通常のナスの二倍を示した。
これらの研究成果を機能性食品の開発につなげようと、石川県工試では羽二重豆腐(金沢市)と共同で金時草の厚揚げなど約40品目を試作した。すべて冷凍食品となっており、県工試では「学校給食や介護施設での食事として期待できる」としている。


国内初の変異型ヤコブ病

 厚生労働省は四日、牛海綿状脳症(BSE)が人間に感染して起きるとされる変異型のクロイツフェルト・ヤコブ病(CJD)の患者を、国内で初めて確認したと発表した。昨年12月に死亡した50代の男性で、主治医の報告によると、BSE感染が広がっていた1989年に英国に一ヶ月滞在したという。
確定診断した同省疾病対策部会CJD等委員会委員長の北本哲之・東北大医学部教授は、記者会見で「英国で感染した可能性が有力」と話した。CJDは通常の生活では人から人に感染せず、厚生労働省は冷静な対応を呼びかける一方、男性の英国での生活などを家族らから聞き原因をさらに調べる。
国内のBSE対策や日米牛肉輸入交渉への影響は「今の安全対策で人間に感染するリスクはほぼ排除されており、変更はない」(同省食品安全部)としている。


カレー成分、痴呆に効く  

 カレーの香辛料ターメリック(ウコン)に含まれる成分「クルクミン」に、アルツハイマー病の原因とされる異常タンパクを分解する作用があることを、金大大学院医学系研究科の研究グループが確認し、米国神経科学研究誌に発表した。異常蛋白の増加を防ぐ効果も確認しており、強力で副作用が少ない予防・治療薬の誕生に大きく前進した。
アルツハイマー病発症の仕組みは、脳内に異常にできたアミロイドβタンパクが互いに長くつながって糸状に伸びることで神経毒性が発生し、脳細胞が死んで認知症(痴呆)を引き起こすアミロイド仮説が有力視されている。
異常タンパクにクルクミンを加え、電子顕微鏡で観察したところ、約4時間でほぼ分解されることを確認した。一方、異常タンパクの核と材料を6時間置くと、クルクミンを加えないものは異常タンパクが急増し、クルクミンを加えたものは異常タンパクがほとんど作られなかった。ハープの一種のローズマリーに含まれるローズマリー酸でも同じような結果が得られた。
異常タンパクを分解するとして注目されている抗生物質に比べ、クルクミンやローズマリー酸は約百分の一の濃度でも効き目があり、はるかに強い効果が確認できた。
米国人研究者の論文では、インド人のアルツハイマー発症率は米国人の約四分の一と少なく、食生活の違いが発症率に現れていると考えられていた。今回の金大グループの研究で、カレーの成分がアルツハイマー病の予防・治療に関連することが証明された。



コーヒー党に肝ガン少ない

コーヒーを一日に1杯以上飲む人が肝臓ガンになる危険性は、全く飲まない人の6割程度。東北大学の辻一郎教授(公衆衛生学)が21日までに、約6万1000人の追跡調査結果をまとめた。また、1日に5杯以上飲む人は、飲まない人に比べて肝ガンになる人は「4分の1」という他の報告もある。
大のコーヒー好きであるフィンランド人は、1日にコーヒーを何杯も飲む。食料品店のコーヒー売り場面積の割合も、日本のスーパーの数倍の規模だという。
そんなフィンランド人にはガン患者が少なく、コーヒーの制ガン作用の結果だという調査がまとめられたこともある。その時も、飲むコーヒーの量が多い程、効果があることが判明していた。また、フィンランドは世界のトップクラスの長寿国でもあるのは、そのことも一因だろうか。
辻教授によると、コーヒーに含まれるどんな物質が作用するかはよく分かっていないが、肝硬変の発症リスクを低下させる可能性があるほか、動物実験では成分のクロロゲン酸が肝臓ガンの発生を抑制したとする報告もあるという。
1984−97年に、40歳以上の男女を7−9年間追跡調査。計約6万1000人の内、調査期間中に新たにガンになったのは117人だった。
年齢や性別などの要因を考慮して解析した結果、全く飲まない人の危険度を「1」とした場合、1日平均1杯以上飲む人は「0.58」、1杯未満の人は「0.71」だった。
ガン以外の肝臓疾患を経験した人や60歳以上の人、過去に喫煙経験がある人では、こうした傾向が強かった。辻教授は、「年齢や性別、飲酒状況などで分けて解析しても傾向は変わらなかった。ただし、コーヒーに砂糖などを入れすぎると体に良くないので注意して欲しい」としている。


ノロウイルスで集団感染

 広島県福山市の特別養護老人ホーム「福山福寿園」で、入所者42人が下痢や発熱などの症状を訴え、うち7人が死亡した問題で、同市保健所は10日、これまでに検査した園職員36人中、2人からノロウイルスを初めて検出したと発表した。入所者は36人中、過半数の23人から検出した。入所者、職員合わせると、計25人からノロウイルスが検出された。
 また年末年始に同様の症状を職員20人が訴えていたことも新たに判明。発症者数は計62人になった。
 専門家らによる調査委員会は10日の初会合で、「ノロウイルスの感染症が人から人へ広がった」との見解を示した。同保健所によると、使用済みのおむつと清潔なおむつを扱う際に衛生上の問題があり、感染拡大の一因と考えられる。一方、発症のピークが分散し、食材からノロウイルスが検出されず、食中毒の可能性は低くなった。
 尚、厚生労働省は、各地の施設で感染性胃腸炎が相次いだことを受け、各都道府県などに通知を出し、まん延防止措置の徹底を求めた。

感染性胃腸炎 全国で4,114人発症,14人死亡(昨年12月以降)

 全国の高齢者施設で相次いで発生している感染性胃腸炎とみられる発症者は昨年12月以降で4114人に達し、関連が疑われている死者は14人に上っていることが11日、共同通信のまとめで分かった。発症者の一部からはノロウイルスが検出されている。
 高齢者施設だけでなく学校や幼稚園、病院などの施設でも1735人が発症、うち1人が死亡しており、ノロウイルスの流行シーズンが始まった昨年11月以降だと数字はさらに増える。
 調査は下痢や嘔吐などの症状を集団的に訴え感染症か食中毒が疑われるケースを各都道府県などに取材して集計した。
 高齢者施設での集団発生があったのは34都道府県で、100人以上の発症者が出たのは北海道、秋田、群馬、埼玉、東京、神奈川、愛知、三重、京都、大阪、岡山、広島、福岡の13都道府県。北海道では6施設で226人が発症し、いずれの施設でもノロウイルスが検出されている。
 高齢者施設で亡くなったのは広島県で7人、秋田県で2人、石川、千葉、神奈川、山梨、愛媛の各県がそれぞれ1人の計14人となっている。


国産牛肉の履歴、10けたで

 小売店や牛肉専門外食店(焼き肉屋やすき焼き店など)で扱う国産牛肉に10けたの識別番号をつけ、生産地から食肉処理されるまでの履歴をたどることができる新制度が1日スタートする。牛海綿状脳症(BSE)の発生や相次ぐ偽装表示で失われた牛肉への信頼を回復するのが狙いだ。国内消費の半数を超える輸入牛肉は対象とはならないのに加え、外食店でも居酒屋などは番号の表示義務はない。
 番号は、牛肉のパックやメニューに表示される。履歴を調べるには、パソコンや携帯電話からインターネットに接続し、独立行政法人「家畜改良センター」のホームページを検索して表示されている10けたの番号を入力すれば、牛の生年月日や出生場所、食肉に処理された日などがわかる。生産者の名前も、本人が個人情報の開示に応じた場合は確認できる。
 番号の表示が義務づけられるのは、1日以降に処理された牛肉です。「店頭に出回るすべての国産牛に番号がつくのは、10日前後になる。」(農水省)番号付き牛肉はスーパーなどの小売店(全国約4万店)や牛肉専門の外食店(同約1万店)に登場する。


全処理牛、DNAを採取

  国内で牛肉用に処理されるすべての牛のDNAを採取し、偽装表示などを防ぐ鑑定用のサンプルとしてDNAを保存する作業が12月からはじまる。小売店や焼き肉屋、ステーキ店などで流通する牛肉についても、12月から品種や生年月日などの個体情報を記録した識別番号を表示するようになるが、保存しているサンプルと比較すれば、表示されている個体識別番号と中身が一致しているかどうかが、正確に確認できる。輸入品以外のすべての牛肉の「身元」は保証されることになる。牛海綿状脳症(BSE)の発症や相次ぐ偽装表示で失った消費者の信頼を回復することがねらいだ。
 昨年12月に施工された牛肉トレーサビリティ法に基づく調査です。国内165カ所の処理場で牛肉に処理される約125万頭すべてから小豆大の肉を採取し、DNA情報のサンプルとし3年間保存する。農水省は、年間に1万〜2万の牛肉を小売店などで抜き出し、DNA鑑定して表示された肉と同じものかどうかを調べる。
 すでに、高価な「和牛」と品種表示されている牛肉の一部に対しては、DNA鑑定を実施している。これに対し、新たに始める調査は国内で処理された全ての牛が対象だ。
 牛肉トレーサビリティ法では、品種、生年月日、生育地、処理の年月日などの個体情報を記録した識別番号を表示することが義務づけられている。今回の調査で識別番号が本当かどうかが正確に確認できるようになる。
 ただ調査するのは、個体識別番号の表示が義務づけられた国内で処理された牛肉。市場の6割を占める輸入牛肉は含まれない。


添加物・アカネ色素の使用禁止

  厚生労働省は五日、ハムやかまぼこの着色に使われる天然系食品添加物「アカネ色素」について、動物実験で発ガン性が見つかったことから、食品への使用を禁止することを決めた。既存添加物名簿から削除し、今週中に官報に告示する。
 二日に開かれた食品安全委員会と、五日に開かれた薬事・食品衛生審議会分科会で危険性が認められたことを受け決めた。
 ソーセージや菓子、めん類、清涼飲料水などに使われていたが、今後は製造、販売、輸入のすべてが禁止になる。染料やインクなど、食品以外の使用は禁止の対象にならない。




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