食 安全 2016.10.25 ハム、ソーセージと大腸ガンのリスク

2015年10月に、国際がん研究機関(IARC)が、「ハムやソーセージ、ベーコンなどの加工肉を1日50グラム以上摂取すると、大腸がんのリスクが約18%上がる」という見解を発表し、世界中で話題になりました。日本においても、食生活の変化と共にハムやソーセージ、ベーコンなどの加工肉の摂取が増大し、それに伴って大腸がんの発生率も増大していることは皆さんもご存じの通りです。

IARCは、加工の段階で使われている添加物が影響しているのではないかといっていますが、具体的な添加物については言及していません。しかし、私たちが以前から主張しているように、発がん性が疑われている代表的な添加物としては、ハムやベーコンなどの加工肉に使われる発色剤「亜硝酸ナトリウム」です。

ハムやベーコン、ソーセージなどの原材料は一般的に豚肉です。豚肉にはミオグロビンなどの赤い色素が含まれており、それは時間がたつと酸化して黒っぽく変色してしまうため、次第にハムは茶色くなってしまいます。それを防ぎピンク色に保つために、食品添加物のひとつである発色剤の亜硝酸ナトリウム(Na)を添加しています。亜硝酸Naはミオグロビンなどと反応して、鮮やかな赤い色素をつくり、変色を防ぎます。

しかし、亜硝酸Na は急性毒性が強く、これまでの中毒事故から算出されたヒトの致死量は0.18~2.5 グラムと非常に少量です。ちなみに、猛毒として知られる青酸カリ(シアン化カリウム)の致死量は0.15グラムです。そのため、亜硝酸Na がハムに一定量以上含まれると中毒を起こすので添加量は厳しく制限されています。しかし、これほどの猛毒の化学物質を食品に混ぜること自体が問題なのです。
 
さらに亜硝酸Na は、肉に多く含まれるアミンという物質と反応して、ニトロソアミン類という物質に変化することがあるのですが、これには強い発がん性があります。ニトロソアミン類は、酸性状態でできやすい物質のため、亜硝酸Na を含んだハムやベーコンなどを食べると、胃の中で生成される可能性が高いのです。 
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食 安全 2016.06.23 食用タール色素を使った食品は、安全性に不安

食用タール色素は、石油精製の際に得られるナフサを原料とした化成品から生産されています。
タール色素の由来は、もともとは石炭を原料とするコールタールから得られた芳香族化合物から染色や塗料用のアゾ染料(酸性染料)が合成されたためこの名があります。。食用タール色素は、一般的には合成着色料とも言われています。
プリンターに使われている赤(M)、黄(Y)、青(C)、黒(B)も、基本的にナフサを原料としています。
この食品添加物の不安点は、染色体異常、遺伝子損傷性、変異原性、発ガン性、アレルギー性への疑いなどがあることです。
食品以外では、医薬品・口紅など化粧品の着色料としても使われています。、
ノルウエー、オーストリア、アメリカ、ドイツやポーランドなど多くの国で、使用禁止になっています。
日本で許可されている食品添加物としてのタール系色素は、次の12種類です。赤色2号,赤色3号,赤色40号,赤色102号,赤色104号,赤色105号,赤色106号,黄色4号,黄色5号,青色1号,青色2号,緑色3号,
主に使われている食品は、漬物、和菓子、明太子、たらこ、魚介類加工品、ハム、ソーセージ、
ベーコン、アイスキャンディーなどの冷菓、清涼飲料水、菓子、キャンディなど多岐にわたります。
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食 安全 2015.04.24 フライドポテトに含まれるアクリルアミドに発ガン性

「アクリルアミド」と呼ばれる化学物質が、フライドポテトやポテトチップスなどの高温で加熱処理した加工食品に多く含まれていることが、最近の世界の研究で明らかになってきました。世界の研究機関において、その発ガン性が指摘され、「出来るだけ、フライドポテトなどの加工食品の摂取を減らす」ことを提言しています。
2002年、スウェーデンの研究機関が、アクリルアミドが高温処理した加工食品に広く含まれていることを明らかにしました。そのメカニズムは、「アクリルアミドは、油などで高温で加熱処理されると、食品中の特定のアミノ酸と糖類が化学反応して生成される。」という内容でした。その後、日本をはじめ各国の大学や研究機関が、健康への影響を分析したり、低減策を研究したりしています。
農林水産省も、次のように指摘し、注意を喚起しています。「食品中にアクリルアミドができる主な原因は、原材料に含まれているある特定のアミノ酸と糖類が、揚げる、焼く、焙るなどの高温での加熱(120℃以上)により化学反応を起こすためと考えられています。水分含有量の少ない場合には、特にアクリルアミドができやすくなるとされています。」 食 安全



食 安全 2015.03.12 アルツハイマー病、カマンベルチーズに予防効果

アルツハイマー病の予防にカマンベールチーズが役立つ可能性があるという研究結果を東京大学大学院農学生命科学研究科などの研究チームが発表した。アルツハイマー病の原因物質が脳に沈着するのをカマンベールチーズの成分が抑えることが分かり、認知症の予防への貢献が期待できるという。
アルツハイマー病の症状を再現したマウスに、市販のカマンベールチーズから調製した飼料を摂取させたところ、アルツハイマー病の原因となる「アミロイドβ」の脳内沈着が抑えられたという。
また、カマンベールチーズの製造時に使う白かびで発酵させた乳から、脳内の免疫細胞の一種「ミクログリア」によるアミロイドβの除去を促進する物質を見つけた。白かびによる発酵過程で生成された可能性があるという。
チーズなど発酵乳製品が認知症の予防に効果があることは疫学的には知られていた。カマンベールチーズによる予防への有用性を確認したことで、今後認知症予防への貢献が期待できるとしている。
 成果は東京大学大学院農学生命科学研究科とキリン、小岩井乳業のチームが発表し、オンライン論文誌「PLOS ONE」に掲載された。(出典:ITmediaニュース) 食 安全



食 安全 2014.12.12 M社が公開したフライドポテトの原材料

M社が公開したフライドポテトの原材料は、次のようなものでありました。

ジャガイモ、キャノーラオイル、水素添加大豆油、ベニバナ油、自然調味料(植物由来)、ブドウ糖、酸性ピロリン酸ナトリウム(色の保持)、クエン酸(保存料)、ポリジメチルシロキサン(消泡剤)
揚げ油(キャノーラオイル、コーン油、大豆油、水素添加大豆油、THBQ :tert-ブチルヒドロキノン、クエン酸、ポリジメチルシロキサン)
調味料(ケイアルミン酸ナトリウム、ブドウ糖、ヨウ化カリウム)

これらの原材料の中身は、次のように整理されます。

キャノーラオイル、コーン油、大豆油:遺伝子組み換え植物
水素添加大豆油:水素添加しているので、トランス脂肪酸を含む
酸性ピロリン酸ナトリウム:人工着色料
自然調味料(植物由来):どんな植物か不明
ポリジメチルシロキサン:消泡作用をもつシリコーン
THBQ :tert-ブチルヒドロキノン:油脂の酸化防止剤や防腐剤
ヨウ化カリウム:医薬品
ケイアルミン酸ナトリウム:化学薬品

このようなフライドポテトの実態を知ると、とても食べる気になりません。さすがに、M社も公開していた情報をHPから削除してしまったので、今は見ることが出来ません。 食 安全



食 安全 2014.10.15 ココナッツオイルがアルツハイマー病に効果

カラダは食べ物に含まれる炭水化物を体内でブドウ糖に変換させて、そのブドウ糖をエネルギーに変えて動いています。アルツハイマー病の根本的な原因は、脳がブドウ糖をうまく利用できず、エネルギーに変換できないため、脳細胞が飢餓状態になり、急激に老化をしてしまうことです。
ケトンとは脳に栄養を与えるために肝臓でつくられる、特別な種類の高エネルギー燃料のことです。脳には常に、ブドウ糖かケトンのどちらかが供給されていますが、アルツハイマー病になるとブドウ糖をエネルギーに変換できませんので、ケトンのエネルギーを継続的に供給することが必要です
ココナッツオイルに含まれる、中鎖脂肪酸トリグリセリドは、血糖値や食事中の炭水化物の量に関係なく、体内でケトンに変換されます。つまり、どんな食事でも、適切な量の中鎖脂肪酸トリグリセリドを加えることで、ケトン食療法をすることができます。脂肪分が少なくて済み、食べてよいタンパク質と炭水化物の量が増えるので、ずっと食べやすくなります。
ココナッツオイルをほんの大さじ1杯か2杯(15~30ミリリットル)とるだけで、血液中のケトン濃度は治療レベルに達します。ケトンはエネルギーをつくるのに使われてしまうので、血液中のケトン濃度を維持するためには、これを1日に3回繰り返す必要があります。(出典:ココナッツジャパン)
また、NHKの「あさいち」でも取り上げられ、ココナッツオイルには、アルツハイマー予防の他、ダイエット効果、美容効果、アンチエイジング、動脈硬化予防などが紹介されていました。 食 安全



食 安全 2013.11.08 アメリカでマーガリンの使用禁止

大量のトランス脂肪酸を含んでいるマーガリンが、遂にアメリカで使用禁止となります。今月に米食品医薬品局(FDA)は、「摂取し過ぎると心筋梗塞などの発症リスクが高まる」として、トランス脂肪酸を含んでいるマーガリンの使用を原則禁止とする規制案を提示しました。
トランス脂肪酸は心臓疾患、冠動脈性心疾患、アトピーなどの原因になるという指摘が世界中からあり、別名「健康を悪くする油」とも言われています。農林水産省のホームページにもトランス脂肪酸の危険性について書かれており、アメリカが規制をしたということは、近い内に日本でもマーガリンの使用は禁止となるかもしれません。
私はマーガリンよりもバター派なので、このような規制に関しては大歓迎です。マーガリンだけではなく、遺伝子組み換え食品や添加物の規制も強化してくれると嬉しいのですが、それはまだまだ先の話になりそうですね・・・。



食 安全 13年10月7日、阪急阪神ホテルズ食品偽装問題

2013年に阪急阪神ホテルズで発覚したメニュー表示の偽装問題。その後、全国の一流ホテルや老舗レストランで、同様の食品偽装が明らかになった。
13年10月7日、阪急阪神ホテルズが、運営する23店舗でメニュー表示と異なる食材を使った料理を提供していたことを消費者庁に届け、同月22日に公表した。同社の内部調査によると、「鮮魚」と表示しながら冷凍品を提供、「芝エビ」と表示しながら安い「バナメイエビ」を提供、牛脂注入肉をビーフステーキとして提供するといった食材の偽装のほか、別産地の豚を「霧島ポーク」「沖縄まーさん豚」と表示するなど、産地の偽装もあった。こうした偽装表示の料理は47品目に及び、06年3月から13年9月まで、延べ約7万9千人に提供されたという。当初、阪急阪神ホテルズの経営陣は、故意の「偽装」ではなく、過失による「誤表示」と主張したが、後日、偽装の事実があったことを認め、謝罪した。
その後、近鉄、小田急やJR四国のグループホテル、更に全国の老舗料亭や一流百貨店のテナントでも同様の表示があったことが判明。不正表示の種類・度合いは様々だが、コスト削減を優先する業界のあしき慣行、構造的問題となっていることが明らかになった。



食 安全 2012.04.11 海藻の摂りすぎ、甲状腺がんのリスク

ワカメやコンブなどの海藻をほぼ毎日食べる閉経後の女性は、週2日以下の人よりも甲状腺がんになるリスクが極めて高いことが解かり、4月11日、国立がん研究センターと国立環境研究所の研究班がその研究結果を発表した。この研究結果によれば、海藻に豊富に含まれるヨウ素が、甲状腺がんのリスクを上昇させる原因であるようだ。
調査は大阪や沖縄など9府県の40~69歳の女性約5万2679人を対象に、14.5年間に渡って追跡した。その結果、134人が甲状腺がんとなり、うち113人は乳頭がんだった。さらに海藻を食べる頻度で、「ほとんど毎日」「週3、4日」「週2日以下」の3グループにわけて調べた。甲状腺がんについて、閉経後の女性に限ると、海藻をほぼ毎日食べる人の甲状腺がん発生率は週2日以下の人の約2.4倍になることが解かった。さらに乳頭がんについて、閉経後の女性に限ると、海藻をほぼ毎日食べる人の乳頭がん発生率は週2日以下の人の3.81倍だった。閉経前の女性は毎日食べていても発生率は上がらず、有意差はなかった。
データ解析した国立環境研究所の道川研究員は、「閉経後の女性ホルモン量の減少によって、過剰なヨウ素ががん発生の原因となる可能性がある」と分析している。 かなり以前から、海藻に多く含まれるヨウ素の取りすぎは、甲状腺がんになる可能性があることが指摘されており、臨床医の間では、甲状腺疾患の治療を受けている閉経後の女性に対しては摂取を控えるようアドバイスしていた。



食 安全 2012.04.02 ホタルイカ、脂肪肝改善に効果

いまが旬のホタルイカ。晩酌のお供にしている人には朗報だ。ホタルイカが脂肪肝の改善に効果があることを、富山短期大学と香川大学などの研究グループが初めて確認した。(夕刊フジ)
ラットにホタルイカの粉末を混ぜた餌を2週間与え続けた結果、肝臓の脂質が約3分の1減少し、血中の脂質も低下。遺伝子を解析した結果、脂質の合成に関係する遺伝子の量が減少した。
一方、スルメイカを混ぜた餌を与えたラットの肝臓の脂質は約1割の減少にとどまった。
イカは脂質を下げる作用があるタウリンを含むが、ホタルイカの栄養についての研究例はほとんどない。富山短期大学の竹内弘幸准教授(食品学)は「ホタルイカから、肝臓や血中の脂質を低下させる新たな有効成分が見つかる可能性もある」としている。
ホタルイカは全身が青白く光ることから名付けられた小型のイカ。3~6月ごろの日本海側で主に水揚げされ、沖漬けなどの加工品にされるほか、刺し身やボイルでも食べられる「春の味覚」。



食 安全 2012.02.10 トマトの成分、中性脂肪を減らす

メタボリック症候群を改善するのに有効な脂肪の燃焼成分がトマトにあることを京都大などのグループが解明し、10日付の米オンライン科学誌プロスワンに掲載された。河田照雄京都大教授(食品機能学、58)らがマウス実験で検証し確認。人間の食事に換算すると、生トマトなら1食に2~3個、成分が凝縮されるトマトジュースなら1食に200ミリリットルで効果が出る計算になるという。
メタボリック症候群は中性脂肪が増加する脂質異常が一因。グループの河田教授は「トマトの成分で直接的に脂肪を燃やす効果が見られたのは初めて」としている。
もともとトマトには油分の軽減や代謝の促進効果があると言われていた。トマトを多く摂取する欧州の8カ国でデータを取ったところ、動脈硬化が少ないなどの結果も出ていた。河田教授らは6年前から、農林水産省などによるトマトの研究プロジェクトに参加。トマトが含んでいる中性脂肪を下げる成分の発見に力を注いだ。
河田教授らはトマトの成分を細かく分け、ジュースや果実から脂肪を燃焼させる遺伝子を活性化する物質を探索。リノール酸の仲間である「13―oxo―ODA」という物質にその効能があることを突き止めた。
1日当たり、「13…」を0・002グラム加えた計4グラムの高カロリーの餌を肥満マウスに4週間与え、中性脂肪量と血糖値を測定。高カロリーの餌だけを与えた肥満マウスと比較した。その結果、中性脂肪は血中と肝臓で共に約3割少なく、血糖値は約2割低くなった。肝臓での糖質の吸収が良くなり、血糖値も下がったとみられる。
河田教授によると、マウスが摂取した量は人間に換算すると「1食で生トマト2~3個」。成分が凝縮されるトマトジュースなら「1食200ミリリットルぐらい」という。ただ、トマトジュースには食塩を含んでいるものもあることから「ジュースは注意して飲んでほしい」と話している。
欧州には「トマトが赤くなると医者が青くなる」ということわざがあり、トマトを食べれば医者に行く必要がなくなると言われている。河田教授は「あくまでマウス実験の結果」と前置きした上で、「トマトはうまみ成分のグルタミン酸も多く、手軽に手に入る食材。今後、企業の協力で人間でもデータが取れれば」と期待している。

メタボ解消に効果があると言われる食材

味噌・漬物 動物実験で善玉コレステロールが増加
セロリ 塩分排出効果のあるカリウムが豊富
青魚 サバ、イワシなど。悪玉コレステロールを改善
ナッツ類 アーモンド、カシューナッツなど。悪玉コレステロールを改善
ニンニク 高血圧を改善



食 安全 2012.01.23 ガゼリ菌SP株(乳酸菌の一種)、内臓脂肪を減らす

1月23日のあさイチでは、内臓脂肪を減らすことに効果のある「ガセリ菌SP株入り」ヨーグルトが紹介されました。
雪印乳業と日本ミルクコミュニティ、磯子中央病院、九州大学らの研究グループは、日本人の腸内からとった乳酸菌、 ラクトバチルス・ガセリSBT2055株」(ガセリ菌SP株の摂取で、内臓脂肪が低減することを臨床試験で確認、日本乳酸菌学会で発表していました。 「ガセリ菌」とは、乳酸菌の一種。
日本人の小腸にはガセリ菌、大腸にはビフィズス菌という善玉菌がそれぞれ多く住んでいて、腸内の悪玉菌の増殖を抑えています。
乳酸菌やビフィズス菌は多くの種類がありますが、生きたまま人の腸に定着する菌株は ガセリ菌SP株とビフィズス菌SP株。また口から摂取したガセリ菌SP株は、人の腸内に最大90日と長期間に渡って留まり、高い定着性を持つことが確認されています。
臨床試験では、BMI※24.2~30.7と肥満傾向のある33~63歳の87人の男女を2グループに分け、片方の群にはガセリ菌SP株を含むヨーグルトを、もう片方の群にはガセリ菌SP株を含まないヨーグルトを、それぞれ1日2個(1個100g、1日量で200g)、12週間摂取。食べる時刻やタイミング、回数などについては被験者の自由とされていました。 結果、ガセリ菌SP株を含むヨーグルトを食べたグループでは、内臓脂肪面積が摂取前と比べて4.6%減、皮下脂肪面積が同3.3%減と、どちらも減少しました。
体重、BMI、ウエストサイズ、ヒップサイズについても、いずれも減少。注目すべき点は、 皮下脂肪より内臓脂肪の減少率が高かったことです。また、脂肪減少だけでなく、腸内環境を整えることで美肌や健康づくりにもつながります。



食 安全 2011.11.22 ピーナツの渋皮にアルツハイマー病の進行抑制

ピーナツの渋皮にアルツハイマー病の進行抑制が期待されるポリフェノール成分が豊富に含まれていることが、古川昭栄・岐阜薬科大学教授(神経科学)らのグループの研究でわかった。
研究を行ったのは古川教授と特殊高機能性化学品メーカー「岐阜セラツク製造所」の森大輔主任研究員ら4人。アルツハイマー病は、脳内に神経細胞の機能低下を引き起こすアミロイドベータたんぱく質が蓄積されるのが原因とされている。
古川教授らはアルツハイマー病の治療方法を研究する中で、老化やストレスなどで脳の機能を正常に保つのに必要なたんぱく質(神経栄養因子)の機能が低下したり産出量が減ったりして、記憶力が衰えることに注目。神経栄養因子の機能を高める効果のある植物成分を探した。
野菜や果物など60種類の成分を調べたところ、中国で不老長寿の豆と呼ばれるピーナツの渋皮に含まれるポリフェノールに神経栄養因子と類似の働きがあることを確認。アミロイドベータたんぱく質をマウスの脳に投与してアルツハイマー病の状態を引き起こし、渋皮から抽出したポリフェノールを食べさせると、食べさせないマウスよりも記憶力が高く保たれることが判明した。
ただ、なぜピーナツの渋皮のポリフェノールだけに神経栄養因子とよく似た働きがあるのかは分かっていないという。古川教授は「神経細胞が活性化するメカニズムを解明するのが今後の課題。予防薬として活用できるように努力したい」と話している。





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